代表挨拶
1992年に梅森クリニックを開業し、目の当たりにしたのは、増え続ける高齢障害者と、在宅介護によって疲弊していくご家族様の姿でした。地域医療を担う者として看過できないとの強い思いから、クリニックに通所リハビリテーション(デイケア)を、その後、2005年に介護老人保健施設リハビリス井の森を開設いたしました。
我々が提供する介護サービスの特色を一言で表すと、「エビデンスに基づいたリハビリやコミュニケーション要素を日常のケアに盛り込んでいる」ということです。
既存の介護方法は、介護される側、あるいはする側にとって負担が少ないよう考えられたものです。しかしそれだけでなく、ケア自体を利用者様の身体機能向上や認知症症状の緩和といった、リハビリにつなげられないか――そのような考えから、「利用者様の身体的状況・課題に対して、どのようなアプローチが有効であったか」というデータを、10年以上にわたり蓄積してきました。
現在では、その結果に基づいた体系的な知識・技術により、各利用者様の課題に対して効果的なアプローチを行うほか、さらなる確証を求め努力を続けています。
ご家族様の中には、「できる限りご自宅で介護を」とお考えの方もいらっしゃることと存じます。しかしながら、日常生活の介助だけでなく、コミュニケーションや記憶理解能力の低下、認知症による行動・心理症状にまで対応するケアは、介護のプロだからこそ可能です。利用者様とご家族にとって、心から満足できる余生のため、我々がお役に立てれば幸いです。